2025年09月26日
インシデントを鎮火せよ!女子大でセキュリティエンジニア体験

こんにちは!株式会社ラックサイバーリンクでセキュリティエンジニアリングを担当しているさしみです。
「企業のセキュリティって、なんだか難しそう…」と感じていませんか?決してそんなことはありません。
今回は、セキュリティの世界の奥深さと面白さを体験していただくため、東京女子大学にて1Dayインターンシップを開催いたしました。
当日の熱気あふれる様子を、余すところなくお伝えします!
今回の登場人物
■株式会社ラックサイバーリンクの社員
当日は、セキュリティの第一線で活躍する下記メンバーが参加しました!
髙橋
大野
↑採用担当の人々。今回の会を企画、説明などを担当しています。
小幡
鈴木
セキュリティに強い人々。ちなみに鈴木は東京女子大のOGです
さしみ
この記事を書いた人
■東京女子大学の先生がた
小舘 崇子先生、加藤 由花先生、劉 雪峰先生。3名とも情報数理学科の教授で、情報数理科を専攻されています
■お邪魔した東京女子大学
キリスト教精神に基づく少数精鋭教育を実践されている女子大学。
学生一人ひとりへの手厚いサポートと、興味をとことん突き詰められる自由な校風が特徴です。
インターン内容のご説明
それでは本題のインターン内容についてご紹介します!
今回、学生の皆さんに体験していただいたのは、本格インシデント対応シミュレーションゲーム「ABCSIRT (エービーシーサート)」です。
ABCSIRT は、架空の会社を舞台に、セキュリティインシデントへの対策を選んで最高得点を目指す戦略バトルです。今回は4チームに分かれ、対戦することになりました。
このゲームを通して得られるもの:
インシデントへの理解が深まる
実際のインシデントが起きた際、何を優先して対応すべきか判断基準を持てる
あらゆる仕事で有効なトラブル対応の考え方を学び社会性を身に着けることができる
真剣な面持ちで説明を聞いている皆さん
こちらのABCSIRT ですが、日本の情報セキュリティの基準を策定しているIPA(情報処理推進機構)によって制作された超本格派な内容となっております。
ちなみに、弊社社員も何名かIPAで業務してるんですよ!
いざ、ゲームスタート!
「それでは、本日のインシデント状況を確認してください」という講師の声を合図に、臨戦態勢になる皆さん
インシデントへの対策カードにはそれぞれ有効性を表すポイントが振られており、
どれが高得点かは明かされていないため、チーム内で分析・推理する必要があります。
静かに説明を聞いていた教室は、あっという間に議論の声で賑わいだしました。
皆さん真剣にゲームに取り組んでいます
ということで、ゲーム内1日目が終了!
「それでは、選んだ対策のカードを裏返して点数を確認してください__」
1度目の結果確認の時間が来ました。今まで選んだ対策が本当に有効なのかがここでわかります。
「ああ、悔しい!そっちが正解か!」「よっしゃ!完璧!」
先ほどまでの真面目な議論とは一転して、歓声や悔しがる声が飛び交い熱気に包まれていました
真面目な面と奔放な面を併せ持つギャップも東京女子大の学生さんの魅力ですね
ゲーム内翌日へ
「さっきはすっかり騙されたけど今度はこの選択肢を抜くぞ」
「待って、さっき点が高かった選択肢が今回も有効とは限らなくない?」
スマホで用語を調べつつ、一層真剣に話し合う皆さん。喧々諤々、もはや社員のフォローが必要ないぐらい主体的に参加されています。
先ほどの反省を活かし、すぐに判断を調整する柔軟性の高さが印象的でした。
ちなみに、このゲームには1回だけ対策の枚数を増やせる「残業」カードが存在します。
次の日に何が起こるかわからない状態で、残業を使うべきか賭ける必要があります
教室は白熱したまま話し合い…
「とっとく?いやこれで明日すごい簡単だったらやだな…」
正解がわかり…
「すごいすごいすごい最高点の組み合わせじゃん!」
さらに話し合い…
教室を巡回しては「本当にその選択肢でいいんですか?」と聞きまくる講師
話し合い…
ABCSIRT 、完!
という様子で、真面目な議論と一喜一憂を繰り返しながらゲームが一巡しました。
いよいよ点数発表です。
結果は、全4チームとも8割越えという超ハイレベルな状態になり、最終的に20点の僅差で優勝チームが決定しました!
勝利を手に入れたのは、最も静かに、しかし着実に検討を進めていたチームでした。
「最初に『これは無い』という選択肢を消去法で除外してから、残りをじっくり話し合って選別する作戦が功を奏しました」とのことです。
優勝チームの皆さん、本当におめでとうございます!
インターンシップを終えて
白熱のインターンも、学生の方々が進行にご協力くださったおかげで授業時間に合わせてしっかり終了。皆さんとても集中して受けてくださりました。
いただいたご感想たち:
・全てできるのが理想だが、時間は限られているので、正しく取捨選択することの重要性を学べました。
類似しているものを比較して、どちらがより重要か、必要なのかを考える力を鍛えられたと思います。
・私だけでなくグループ全体として、月曜日や火曜日での反省を生かして、水曜日、木曜日では何が必要か・不要かを論理的に話せたことが印象に残りました。
・インシデントが発生した時に、どのような動きが求められるのか理解できた。難しい用語も出てきたが、調べながら進められたので、知識も身につけることができた。
運営社員からの振り返り
私たち運営メンバーも、今回のインターンシップから多くの学びと刺激を得ることができました。
特に印象的だったのは、参加された学生の皆さんの議論の質の高さです。
ゲーム序盤では個別の対策に目が向きがちだったのが、回を重ねるにつれて「なぜこの対応が必要なのか」「他の選択肢ではどのようなリスクが残るのか」といった、
問題の本質を捉える視点へと進化していく様子に、大変驚かされました。
表面的な解決策に留まらず、常に最善手を模索しようとする皆さんの思考力に、私たち自身も襟を正される思いでした。
また、チーム内で活発に意見を交わし、互いの考えを尊重しながら、より良い結論を導き出そうとする姿勢も非常に素晴らしかったです。
誰かの意見をそのまま受け入れるのではなく、全員で納得できる答えを探しにいく積極性と改善への意欲は、変化の速いIT業界で活躍する上で、最も大切な素養の一つです。
今回のインターンシップを通じて、私たちも多くの刺激をいただきました。ご参加くださった学生の皆さん、本当にありがとうございました!
さて、セキュリティといえば…
私たち株式会社ラックサイバーリンクは、セキュリティコンサルティングから実際の運用支援まで、企業の「安全」を守るプロフェッショナル集団です。
ゲームの中は次々と問題が発生する大変な環境でしたが、実際の職場は快適ですのでご安心ください。
今回のインターンシップのように難しく感じる内容でも、未経験から一人前のエンジニアとして活躍できるよう、手厚い研修制度で皆さんをしっかりとサポートします。
この記事を読んでくださっている学生の皆さん、少しでもセキュリティの世界に興味が湧きましたら、ぜひ当社のインターンシップやイベントへお越しください!
改めまして、今回の開催にご協力いただきました東京女子大学の先生方、そしてご参加くださった学生の皆さん、誠にありがとうございました!
(完)
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