2022年09月12日
仕事への意識が変わる「ジョブ・クラフティング」って?
こんにちは、経営企画部のつくねです。
今回は近年注目度が高まっている「ジョブ・クラフティング」についてお伝えします。
「ジョブ・クラフティング」とは「仕事に対して自分自身の手で変化を加える事」をという意味です。これが上手くいくと、従業員は仕事に対して主体的になり、次第にやりがいを感じるようになります。
日々の仕事に慣れてきて、作業が機械的になるとモチベーションは下がりますよね?コロナ禍におけるリモートワークで閉鎖的になり、その傾向は一層強くなっていると言えるでしょう。自分の仕事が自社の業績に対し、どれほどの影響を与えているのか実感しづらくなるからです。
言われたことだけやってればいいや……と思いながら、ちらちら時計を眺めて定時になるのを待つ状態になってはいませんか? あるいはそんな部下・同僚を見てため息をついてはいませんか?
「ダイエットは明日から」なんてフレーズが浸透しているように「やる気を出す」のはとても難しい事です。ましてや「人をやる気にさせる」なんてもっと難しいでしょう。
そこで近年、仕事に対して主体的に取り組むようになる「ジョブ・クラフティング」が注目されているのです。
それでは少し詳しく書いていきます。
• 「ジョブ・クラフティング」の効果
「ジョブ・クラフティング」は自分から仕事に対して「ああしてみてはどうか」「こういう工夫をした方がもっと良くなるかもしれない」と考えながら行動を起こすことなので、自然と主体的になります。
さらにこれは業績の向上につながります。例えば似たような料理を出す店が同時期に2店オープンするとします。片方の店主はお客様を喜ばせる事に注力していて、毎日美味しい料理を作るために研究を繰り返しています。接客にだって力を入れています。片や、やっつけ仕事で料理を出して、閉店時間になるのをただ待っているような店主だとしたら、あなたはどちらに行きたいですか?もちろん前者の料理店ですよね。お店を開いて間もない頃の業績は同じでも、今後差が圧倒的に開いていくでしょう。
• 「ジョブ・クラフティング」の事例
「ジョブ・クラフティング」の例として有名なのは、東京ディズニーリゾートで働く清掃キャストの話です。文字通り、園内を掃除して、綺麗にしてゲストをお迎えするのが仕事です。しかし、清掃キャストたちがほうきの先に水を付けてスラスラと地面に絵を描いていくパフォーマンスを見た事はありませんか? そう。テレビや雑誌、SNSなどでたびたび取り上げられているアレです。
実はあのパフォーマンスは、会社側から指示されたものではなく、一人の清掃キャストがゲストにもっと楽しんで欲しいという思いから、自発的に始めた事なんです!それが清掃キャスト間で広まり、いつしか東京ディズニーリゾートに欠かせない見どころのひとつになっています。
清掃という元々与えられた業務をただこなすのではなく、主体的に創意工夫を仕事に凝らす所はまさに、「ジョブ・クラフティング」のお手本と言えるでしょう。
清掃キャストの例は目に見えてわかりやすいものですが、仕事がしやすくなるようにキャビネットの中の資料を取り出しやすいように並べる、というのも「ジョブ・クラフティング」の一例です。大きい事から小さい事まで、「ジョブ・クラフティング」はたくさん世の中に溢れています。
• 「ジョブ・クラフティング」のための準備
【変化の余地を見つける】
どんな仕事でも、どんなに実績を積んだ人でもまだまだ変化の余地はあるはずです。と、言ってもそれが何かを見つけるのは難しいですよね。
そこで、まずは今の業務内容を書き出してみる事をおススメします。さらに自分の強みも書き出してみましょう。書き出した業務内容と強みを見比べて、自分の強みがもっと生きるような余地を見つけることが「ジョブ・クラフティング」につながります。
【チャレンジ精神を大切に】
いつものやり方を変えてみる、ひと手間加えてみる、というのが「ジョブ・クラフティング」ですから、大なり小なりチャレンジしないことには始まりません。失敗を恐れずにチャレンジする事が必要です。空気を読んで、発言しないという自己規制はやめましょう。
また、自分だけでなく、他のメンバーの発言を規制してしまう人もたまに見受けられますが、そういった空気は今すぐに変えるべきです。
• まとめ
「ジョブ・クラフティング」の良いところであり、難しいところは主体的であることです。強制されれば、望んでいた結果とは逆方向に進んでしまうでしょう。しかし、上手くいけばやりがいに満ちた状態で仕事ができます。目の前にある退屈な仕事にも面白くなるような変化の余地はあるはずです。工夫を凝らしてみてはいかがでしょうか?
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